熊野のストーリーテラーと巡る 神秘の奥熊野 <半日・鬼の岩屋コース>
世界遺産・熊野の海岸線に刻まれた、巨大な岩の空洞「鬼ヶ城」。ここは古来、海を荒らし「鬼」と恐れられた海賊と、それを征伐せんと都から遣わされた将軍「坂上田村麻呂」の伝説が息づく地です。 ある書物では鬼は海賊・多娥丸(たがまる)と記され、またある記録では魔力を持つ金平鹿(こんへいか)として描かれる――。時代や語り手によって姿を変える「鬼」の正体とは何だったのか。本プランでは、ストーリーテラーと共に、文献によって異なる複数の伝説を紐解きながら、神話と歴史が交錯する境界線を歩きます。剥き出しの自然と、そこに投影された人間の畏れと祈りの物語。熊野の深層に触れる、知的探求の旅へ出かけましょう。

体験の詳細
「鬼」と呼ばれた名も無き人々の足跡を辿る
紀伊半島の最南端に位置する熊野。古くから、ここには山、川、そして岩のすべてに神が宿るという自然信仰が息づいています。しかし、この地にはもう一つの語り継がれるべき顔があります。それが「鬼伝説」としての熊野。

本州の南の果てに位置する熊野は、かつての都の人々にとって未知なる世界としての畏怖の象徴であり、人ならざる者と対峙する境界でもありました。「鬼の岩屋コース」は、そんな鬼の世界としての熊野を辿る半日の旅。波に削られた洞窟、海風に磨かれた岩、そして古くから語り継がれてきた鬼伝説——。畏れと敬いが共存する熊野の精神を、足もとから感じる体験です。

この体験では、熊野の物語を継承する地元のストーリーテラーが、風景の裏側に隠された神話と歴史をガイドします。この地に伝わる複数の「鬼退治」の背景や、土地にまつわる神々の話を交え、足元から伝わる大地の震動を感じながら、神話と日常が交錯する熊野の暮らし・風景をご案内します。

ストーリーテラー:たなかなおこ(熊野市観光比丘尼)
東京出身。新卒で外資系IT企業に入社し、転職を重ねながらも会社員ライフの疲れを感じていた頃から、とにかく熊野が好き。通算20回以上の熊野旅を経て、2020年に三重県熊野市へ移住。熊野市観光協会で地域おこし協力隊として務めた後、現在もストーリーテラーとして、よみがえりの聖地・熊野の魅力を発信している。かつて熊野の布教活動をしていた旅の尼僧をロールモデルとして、「現代の熊野比丘尼」を勝手に名乗って活動中。
本体験には、旅をより豊かなものにするための「事前オンライン相談セッション」が含まれています。皆様の興味関心に合わせて地域のディープな見どころや、受け継がれてきた食文化などの予備知識を丁寧にお伝えします。このセッションを通じて、旅への理解が深まるだけでなく、当日への期待もより一層膨らむはずです。特別なひとときを最大限に楽しむための準備を、一緒に始めましょう。
鬼ヶ城 ― 荒波が彫り上げた“神々の彫刻”
最初に訪れるのは、世界遺産の構成要素のひとつ・鬼ヶ城(おにがじょう)。熊野灘の荒波と風雨が長い年月をかけて削り出した奇岩群は、まさに自然が造り上げた巨大な彫刻です。ここには平安時代、坂上田村麻呂が鬼を退治したという伝説が残っています。半洞窟となった岩屋に立ち、吹き抜ける風を感じながら景色を眺めていると、千年以上前の伝説が、今ここで起きていることのようにリアルに伝わってきます。自然の造形とは思えない迫力に、誰もが息をのむ場所。その異形の美しさが、いつしか“人ならざる者の住処”と信じられるようになったのです。

鬼ヶ城の沖合に浮かぶ「魔見ヶ島(まみるがしま)」。ここは、攻めあぐねる将軍坂上田村麻呂の前に、突如として菩薩の使いのような童子が現れ、島の上で妙なる調べと共に舞い踊った伝説の舞台です。その美しさに誘われ、岩戸をわずかに開けた鬼の大将。その一瞬の隙を突き、将軍が放った神通の矢が運命を決したと言われています。

散策を終えた後は、鬼ヶ城センターでひと息。熊野に伝わる“鬼とされた人々の物語”を聞きます。この地には、鬼ヶ城の鬼伝説の他にも「死んで黄泉の国の女神となった伊弉冉尊(いざなみのみこと)」「初代天皇に征服された巫女姫・丹敷戸畔(にしきとべ)」など、さまざまな伝承が残ります。それらは、熊野が秘めて守り続けてきた「忘れられた女王たち」のストーリーでもあります。

大馬神社奥宮 ― 山中に残る“岩の神殿”
次に向かうのは、熊野の山中にひっそりと鎮座する「大馬神社奥宮(おおまじんじゃ おくみや)」。ここは坂上田村麻呂が「鬼ヶ城」で討ち取った鬼の首を地中に埋めて、その上に大馬神社を建立したという伝説も残る、静謐な社です。山中にそびえる圧倒的な岩壁は、かつての「鬼」たちが水源の神として大切に祀ってきた重みを無言で伝えています。

里宮から車を走らせること約10分。山深い静寂のなかに、巨岩そのものをご神体とする「大馬神社 奥宮」が姿を現します。 社殿の背後にそびえ立つのは、見上げるほど巨大な岩壁の滝。それは、建物としての神社がつくられるよりずっと昔、古代の人々が岩そのものに神を見出した「磐座(いわくら)信仰」の原形を、現代に感じられる場所です。岩肌を滑り落ちる水音に耳を澄まし、静かに目を閉じれば、何百年、何千年も変わることのない大地の鼓動が伝わってくるはずです。

熊野という“異界”を歩く
鬼の岩屋を巡る旅は、熊野の神話の裏側を辿る知的な時間。“祈り”をテーマとした花の窟コースとは対照的に、このコースではこのコースでは“死者をつつみこむ”熊野のもう一つの精神に出会います。岩・風・波——。制御できない歴史の力に流された者たちを、恐れながらも悼み、とむらう。それが、熊野の信仰のもう一つのかたちです。

敗者の風習を根絶やしにするのではなく、残された人々の哀惜の気持ちと共に、「鬼」の名を与えて物語として語り継ぐことで多様な文化をつつみこむ土壌を耕してきた日本人。静寂の中に響く波音を聞きながらその精神の源流に触れるとき、あなたの日常の景色も、また違った深い彩りを持って見えてくることでしょう。
体験のご予約の流れ

手順1
カレンダーから、開催日・開催時間・予約人数を確認し、選択してください。

手順2
申込に必要な情報(氏名・生年月日・住所など)を入力してください。

手順3
支払い方法を選択して決済情報を入力し、支払いを行ってください。 ご入力いただいたメールアドレス宛に、申込確認メールが届きますのでご確認ください。
アクセス
鬼ヶ城センター
〒519-4323 三重県熊野市木本町1835-7
【電車でお越しの方】
紀勢本線(JR)
・名古屋駅から特急〈ワイドビュー南紀〉で熊野市駅まで約3時間30分
・新宮駅から各駅停車で約40分
・紀伊勝浦駅から約1時間
大阪方面からお越しの場合
・JR大阪駅 → (新大阪経由・新幹線)→ 名古屋駅 → 特急〈ワイドビュー南紀〉で熊野市駅まで約4時間30分
熊野市駅からのアクセス
・鬼ヶ城センターまでは車で約5分
・徒歩の場合は約20分
・タクシーまたはレンタカーのご利用が便利です
【自動車でお越しの方】
紀勢自動車道(無料区間)
・尾鷲北ICより約20km(約25分)
・熊野大泊ICより約3km(約5分)
国道42号線(熊野街道)
・名古屋方面から約180km(約3時間30分)
・和歌山・新宮方面から約40km(約1時間)
体験概要
- 料金
- 7,200円(名/税込)
料金に含まれるもの 特別ツアー体験料 - 催行人数
- 1〜9名
- 体験の流れ
- 1.鬼ヶ城センターで待ち合わせ(体験開始時間にお集まりください)
2.鬼ヶ城さんぽ(約20分)
3.ティータイム&熊野鬼伝説トーク @鬼ヶ城センター(約30分)
4.大馬神社奥宮 参拝(約45分)
5.熊野市駅で解散
※上記の流れは目安です。当日の状況によって変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。 - 服装・お持ち物
- ・歩きやすい靴
・動きやすい服
・お飲みもの
- お支払方法
- クレジットカードでの事前決済となります。
- 参加条件
- 6歳以上、12歳未満の方は保護者の同伴が必要です。
※お子様がご参加される場合、同伴者の方も1名様分の料金を申し受けます。 - 予約期限
- 開催日の2週間前まで。
- 特記・免責事項
- ・やむを得ない事由により中止になる場合や体験内容に変更が生じる場合がありますのであらかじめご了承ください。
・同行ガイドは、お客様の車に同乗させていただくか、別の車で現地合流いたします。
・お車の交通手段の無い方には、当該地区のタクシーをご紹介いたします(別料金)
・ティータイムは、お店でご当地ならではのおやつをお勧めすることもできますし、飲み物等をご持参いただければ、無料休憩所や屋外でお話しすることも可能です。 - よくあるご質問
- ・体験中の写真撮影は可能ですか?
撮影していただいてかまいません。ただし、神社への敬意を忘れずに、他のお客様へのご配慮をいただきマナーを守って撮影をお願いいたします。
キャンセル・返金について
INORIは、LAMBDA・JAPANが企画・募集し実施する企画旅行で、お客様は当社と企画旅行契約を締結することになります。
■旅行のお申込みと契約の成立時期
契約成立は e-mail 等で確定通知がお客様に到達したときとします。
■キャンセル料について
お客様のご都合によるキャンセルにつきましてはキャンセル料がかかります。料率につきましては下記キャンセルポリシーをご確認ください。
| 取消・変更日 | 取消・変更料 | |
|---|---|---|
| 旅行開始日の前日から 起算してさかのぼって | a. 12日目にあたる日以前の解除(宿泊を伴う旅行にあたっては21日前) | 無料 |
| b. 11日目にあたる日以前の解除(宿泊を伴う旅行にあたっては20日前) | 旅行代金の30% | |
| c. 7日目にあたる日以降の解除、および無連絡不参加 | 旅行代金の100% | |
■返金について
クレジットカード決済の場合、お申し込み時に登録したクレジットカードに返金となります。(申込時に決済確定が行われますが、変更時に返金となります。クレジットカード会社によっては、翌月の処理になることもありますのでカード明細をご確認ください。)




