400年の歴史を持つ加茂紙の技法を学ぶ特別なプログラム
新潟県加茂市。古くから「北越の小京都」と称されるこの街には、かつて年貢米の代わりに藩へと納められた和紙がありました。その名は「加茂紙」。山々に囲まれた七谷地区の清流と雪が育んだこの紙は、単なる日用品ではなく、土地の風土と人の手が一体となって生まれる、暮らしそのものでした。この体験は、400年の歴史を持つ加茂紙の技法を、加茂紙漉場にて実際に手を動かしながら学ぶ特別なプログラムです。

体験の詳細
御用紙。米と並ぶ、土地の誇り
加茂紙の歴史は、江戸時代の寛永期(1624〜44年)以前にまで遡ります。山々に囲まれ、清らかな流水と豊富な燃料(杉枝や杉葉)に恵まれた七谷地区は、まさに紙漉きの理想郷でした。冬の厳しい積雪さえも、和紙の原料を白く漂白する「雪晒(ゆきざらし)」に活用される自然の恵みだったのです。

ここで生まれた和紙は、村松藩の「御用紙」として年貢米の代わりに納められるほど重んじられた存在であり、「七谷紙」「二千枚紙」とも呼ばれました。明治42年の調査では、新潟県全体の和紙生産額の約4割を七谷村が占め、県内随一の産地として栄えています。

原材料「楮(こうぞ)」を和紙にしていくための製造工程。全て昔ながらの手法を受け継ぎ製造されています。
一度途絶え、一人の手で受け継がれた伝統
しかし、洋紙の普及という時代の波には抗えず、平成5年(1993年)、最後の職人が引退し、400年の歴史は一度途絶えます。転機が訪れたのは2012年。加茂市が再生事業を立ち上げ、市報を見て純粋な好奇心から応募した鶴巻由加里さんが、技術継承に名乗りを上げました。現在は「加茂紙漉場」を拠点に、原料の楮(こうぞ)やトロロアオイの栽培から紙漉きまで、一人で伝統のバトンを繋いでいます。

楮を育て、漉き、還す。400年前から続く「循環」の暮らし
加茂紙が現代の私たちの心を捉えるのは、その徹底した「循環」の思想にあります。原料となる楮の栽培から、繊維を水中に均一に浮かべるためのトロロアオイ(ネリ)の生産まで、市内での一部自給自足を実践。書き損じた和紙は水に戻して「漉きなおし」、再び新たな一枚に生まれ変わります。

紙漉き時の粘剤となるトロロアオイ。現在も加茂市内で生産されています。
自然からいただき、手を尽くし、また自然に還す。この営みは、神道の根底にある自然への畏敬。山や水や木々の中に目に見えない力を感じ、それと折り合いをつけながら暮らしてきた日本人の感覚と、深いところで繋がっています。

400年前の人々が当たり前に行っていた「もったいない」の暮らしが、今、最も新しいエシカルな生き方として静かに光を放っています。

不純物を丁寧に取り除く「チリ取り」。この作業は、綺麗な和紙を作るのに必要不可欠な行程です。
冷たい水に触れ、無心になる。手仕事がもたらす「余白」の時間
この体験では、加茂紙漉場にて実際に和紙づくりの工程を体験します。不純物を丁寧に取り除く「チリ取り」、木槌で繊維を叩く「楮たたき」、そしてB5サイズの和紙を漉く「手漉き」。一つひとつの工程に、余計なことを考える隙はありません。

冷たい水に指先を浸し、繊維の感触だけに意識を集中させる。気がつくと、頭の中を占めていた仕事や日常の段取りがどこかへ遠のいている。ただ「手を動かすこと」だけに没頭できる余白の時間です。和紙を乾かす約30分の待ち時間には、「北越の小京都」の街並みを散策するのもおすすめです。

完成した和紙に加え、はがきやしおりのプレゼントもお持ち帰りいただけます。かつて村を支えた経済の柱の一つだった加茂紙。効率やスピードばかりが優先される世界で、私たちが日常で大切に使い続けたい”もの”へのこだわりについて、手間ひまをかけることを惜しまない暮らし。そこには、私たちが忘れかけていた「真に豊かな未来」へのヒントが、確かに存在しています。
体験のご予約の流れ

手順1
カレンダーから、開催日・開催時間・予約人数を確認し、選択してください。

手順2
申込に必要な情報(氏名・生年月日・住所など)を入力してください。

手順3
支払い方法を選択して決済情報を入力し、支払いを行ってください。 ご入力いただいたメールアドレス宛に、申込確認メールが届きますのでご確認ください。
アクセス
加茂紙漉場
〒959-1352 新潟県加茂市上町1-22
体験概要
- 料金
- 紙漉き集中体験(2時間コース):4,000円(名/税込)
紙漉きライト体験(1時間コース):2,500円(名/税込)
料金に含まれるもの:体験料
また制作いただいた和紙はお持ち帰りいただけます。 - 最少催行人数
- 1名〜5名限定
- 体験の流れ
- 1.加茂紙漉場に集合
2.紙漉き体験(手漉き)(約40分)
3. 加茂紙の歴史と工程についてのお話(約20分)
※紙漉き場集中体験の場合は、チリ取り・楮たたきなど本格製造工程もご体験いただけます(1時間)。
4.完成した和紙のお渡し
※上記の流れは目安です。当日の状況によって変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。 - 服装
- 自由
・腕まくり出来る服装をおすすめします。
・冬季は施設が寒い可能性がございますので暖かい格好でお越しください。 - お支払方法
- クレジットカードでの事前決済となります。
- 参加条件
- 6歳以上、12歳未満の方は保護者の同伴が必要です。
※お子様がご参加される場合、同伴者の方も1名様分の料金を申し受けます。
- 予約期限
- 開催日の2週間前まで。
- 特記・免責事項
- ・やむを得ない事由により中止になる場合や体験内容に変更が生じる場合がありますのであらかじめご了承ください。
- よくあるご質問
- ・体験中の写真撮影は可能ですか?
撮影していただいてかまいません。
・駐車場はありますか?
施設前の駐車スペースをご利用ください。
キャンセル・返金について
INORIは、LAMBDA・JAPANが企画・募集し実施する企画旅行で、お客様は当社と企画旅行契約を締結することになります。
■旅行のお申込みと契約の成立時期
契約成立は e-mail 等で確定通知がお客様に到達したときとします。
■キャンセル料について
お客様のご都合によるキャンセルにつきましてはキャンセル料がかかります。料率につきましては下記キャンセルポリシーをご確認ください。
| 取消・変更日 | 取消・変更料 | |
|---|---|---|
| 旅行開始日の前日から 起算してさかのぼって | a. 12日目にあたる日以前の解除(宿泊を伴う旅行にあたっては21日前) | 無料 |
| b. 11日目にあたる日以前の解除(宿泊を伴う旅行にあたっては20日前) | 旅行代金の30% | |
| c. 7日目にあたる日以降の解除、および無連絡不参加 | 旅行代金の100% | |
■返金について
クレジットカード決済の場合、お申し込み時に登録したクレジットカードに返金となります。(申込時に決済確定が行われますが、変更時に返金となります。クレジットカード会社によっては、翌月の処理になることもありますのでカード明細をご確認ください。)



